東急田園都市線・桜新町駅から歩いて6分。サザエさん通りの先の住宅街に、THE GRANDUO SAKURASHINMACHIが2025年11月末に竣工します。
設計は、建築設計事務所Degins JPの窪田茂さん。店舗から住宅まで幅広く手がけ、「人の営みに寄り添う建築」を追求する建築家です。「あたらしい連なり」というコンセプトのもと、街や自然、人との関係性を大切にした12戸の低層レジデンスが生まれます。


建物の奥へと続く専用庭。居住者だけが知る、もうひとつの桜新町がそこにはあります。

春には桜が咲き、夏には深い緑陰を作り、秋には紅葉が色づき、冬には常緑樹が佇む。四季の移ろいを身近に感じながら、都市の喧騒から離れた時間を過ごせる場所。それは、かつて日本の住宅が当たり前に持っていた、庭との親密な関係性です。

「庭っていうのは、眺めるためだけのものじゃないんです。朝、カーテンを開けた瞬間の光の入り方、風で揺れる葉の音、雨上がりの土の匂い。そういう日常の中にある小さな変化を感じ取ることができる場なんです」

窪田さんのこの言葉が示すように、庭は居住者の感性を育む場所でもあります。THE GRANDUO SAKURASHINMACHIは、自然との関係性を重視してデザインされました。順にそのポイントを追っていきましょう。

 

見えない快適さを支える、FULNESSの哲学

THE GRANDUOが掲げる「FULNESS」という概念。それは快適さを超えた、心身の深い充足を意味します。

全居室の壁面に施されたナノメタックスコーティング、建物全体の水を浄水する「良水工房」システム。これらの技術は、目には見えないけれど、確実に暮らしの質を高めていきます。

特筆すべきは、これらの設備が「無意識」に作用すること。住む人が特別な努力をしなくても、自然と心身が整っていく。まるで、森の中で深呼吸をするような、そんな自然な心地よさを、都市の住まいで実現しているのです。


自然とひとつになる建築で、日々の変化を感じ取る

光と風が抜けるウェルネスな空間。
建物は階段式と呼ばれる構造で、共用廊下を持ちません。そのため、全ての住宅は南北に面しており、光と風が通り抜けるような構成になっています。

3Fには南北に抜けたバルコニーがあります。ここはまさに光と風が通り抜ける場所。太陽の輝き、光の傾き、風の香り、季節の流れ、さまざまな日々の変化が住む人々の感覚に届くように設計されています。

3階のリビングダイニング空間。天井高を活かし、ほぼ天井までの高さのパノラマウインドウで開放的な設計に

「建物を貫通するような南北に抜けるバルコニーは、できる限りガラスサッシにしました」と窪田さんは語ります。
さまざまな仕掛けにより、空間の広がりを感じられるデザイン。都市に住みながら、プライバシーと解放感の両立を成立させているのです。

桜新町という街が持つ、特別な時間感覚

渋谷から10分。この立地の利便性は言うまでもありません。しかし、THE GRANDUO SAKURASHINMACHIが提供するのは、生活をより豊かにする、あたらしい価値です。

駅前の商店街を歩けば、昔ながらの八百屋や魚屋が今も営業しています。サザエさん通りと呼ばれる道には、どこか懐かしい空気が流れています。新しいカフェやビストロも増えましたが、それらは街の記憶を壊すことなく、むしろ豊かにしています。

「桜新町は、東京の中でも特別な場所なのではないかと感じています。都心からも近い場所でありながら、今回の計画地には特に、ゆったりとした時間が流れている。一本路地に入るだけで空気がスッと変わり、安心感と温もりを感じるようです。本当の豊かさとは、こういう場所にあるのかもしれません」

 

あたらしい連なりが生む、コミュニティの可能性

12戸という規模も、この街のなかで暮らすことを考え、この家で暮らす人のことを考えた結果として設計されました。多すぎず、少なすぎず。顔が見える関係性を保ちながら、適度な距離感も保てる。そんな絶妙なバランスを意図的に作り出しています。

1Fの住宅には、小さな庭がついています。ここには車を止める事もできますが、車がなければ庭のようなスペースになります。この床の仕上げは、住宅内から同じ仕上げで繋がっていて、屋外リビングのような空間にもなります。家族や友人と豊かな時間を過ごす事もできるような場所がデザインされているのです。

ガレージから住戸へ続く導線。車と暮らしがシームレスに繋がる、都心では希少な住まいを実現

設計者の窪田さんは「ここが同じマンションに住まれている方々との交流のきっかけにもなると思うのです。そういう緩やかなつながりこそが、本当の安心感をもたらすのかもしれません」と想像を巡らせています。


投資価値を超えた、本質的な資産価値

不動産を投資対象としての価値だけで評価する時代は、もう終わりかもしれません。THE GRANDUO SAKURASHINMACHIが提案するのは、「住むことそのものが資産になる」という新しい価値観です。

10年後、20年後を想像してみてください。庭の木々は成長し、建物と一体化した風景を作り出しているでしょう。外壁の表情は深みを増し、新築では決して出せない風格を纏っているはずです。そして何より、ここで過ごした時間そのものが、かけがえのない記憶という資産になっているのです。

エントランスアプローチ。街路から一歩入ると、プライベートな領域へと誘われる。日常から非日常への切り替わりを演出


新しい贅沢の定義

THE GRANDUO SAKURASHINMACHIは、贅沢の意味を問い直しています。

それは、広さや高さや値段ではなく、朝の光の美しさであり、風の通り道であり、季節の移ろいを感じられることであり、信頼できる隣人の存在であり、そして何より、自分のペースで生きられることなのかもしれません。

「あたらしい連なり」というコンセプトが示すのは、建物と街、自然と都市、個と共同体、過去と未来。様々な要素が断絶することなく、優しく連なっていく世界観です。

桜新町の街に、また新しい物語が始まろうとしています。それは派手な物語ではないけれど、住む人の人生に寄り添い、共に成長していく、息の長い物語になるはずです。

 

Text by AOYAMA Tsuzumi

THE GRANDUO SAKURASHINMACHI
〒154-0015 東京都世田谷区桜新町1-22-10

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